2017年10月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑫

料理が楽しくなる包丁 

左上から三徳包丁43200円 出刃包丁77760円 菜切り包丁9720円など
試行錯誤の末、「いつまでも
使い続けたい切れ味」を実現

 「すっと吸い込まれるような切れ味で、素材を生かすのが私の包丁。タマネギを切っても涙が出ないし、トマトも潰れません」
 藤原さんの包丁は、日本刀と同じ波紋が特徴です。ずしりとした重みが手元に安定感を生み、力をかけずにすっと切ることができます。手打ちしたハンマーの跡で凹凸ができるため、切った野菜が包丁の側面から離れないストレスもありません。
 包丁の手入れは使用後に熱湯をかけて、からぶきするだけ。この扱いやすさを実現したのが、鋼をステンレスでサンドイッチした三重構造です。側面はステンレスでさびず、最高級の出羽鋼(いずはこう)を使う刃先は「いつまでも使い続けたい切れ味」と、国内外で愛用者が増えています。(『食べもの通信』2017年10月号 一部抜粋)

お問い合わせ
藤原照康刃物工芸
https://www.teruyasu.jp/whoweare/realedge.html
東京都目黒区碑文谷1-20-2
TEL:03-3712-8646
FAX:03-3712-8377
 

2017年8月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑪

一般家庭で使うなら一生もの 銅製おろし金

家庭用角型(写真上)150×150㎜7992円 家庭用角長型120×160㎜7992円(税込)など 
一瞬に詰め込まれた熟練の技
使うほど焦げない鍋に
 「卵焼き用の鍋には銅が一番」。そう語るのはすし職人や一流料亭の料理人などに愛用される「玉子焼鍋」を製作する職人歴38年の三代目、中村恵一さん(56歳)。中村さんの玉子焼鍋は、保温性を高めるために銅の厚さが1.5㎜と厚めで、重厚感があります。卵をふっくら仕上げるために、鍋の余熱を考えた絶妙な厚みです。
 中村さんの卵焼き鍋は、オリジナルの銅柄を取り付けたら、鍋の内側にすずを焼き付けます。
 「すずは、焼き付けるとメッキと比べてはがれにくくなり、鍋の油なじみも良くなります。焼き付け直しできますが、家庭で使う程度なら、あまりはがれることはないと思います。一生使えて、使うほど焦げなくなる銅鍋を、ぜひ試してください」(『食べもの通信』2017年8月号 一部抜粋)

お問い合わせ
中村銅器製作所
http://nakamuradouki.com
東京都足立区梅田3-19-15

2017年6月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑩

一般家庭なら一生もの 銅製おろし金

写真右から5号サイズ(21×12.5㎝)7203円 6号サイズ(20×12㎝)6804円
 銅製のおろし金は羽子板状で、表裏に「目」といわれる刃が立つ、江戸時代から変わぬ形です。現在は機械で作られるものが多く、全工程を一人でできる職人はほんのわずか。その一人、「江戸幸」二代目で職人歴60年の勅使川原隆さん(77歳)を、東京都葛飾区の工房に訪ねました。
 
潰さず切っておろすから
水分、栄養成分、うま味がそのまま

 勅使川原さんのおろし金は目が1.2㎜ほどと高く、目の立つ方向を微妙にずらすことで目詰まりを防いでいます。目と目の間隔を広めにとるのは、おろすときの抵抗を小さくするため。使い勝手の良さを研究し尽くした、熟練の繊細な技です。
 銅製おろし金は切れ味が鋭く、細胞が潰れるセラミックやプラスチック、アルミ製と違い、栄養成分やうま味が逃げ出さず、真っ白で辛味が少なく、ふわっととした大根おろしができます。
 また、銅板自体が高価なため、銅製のおろし金は高値ですが、プロの料理人が毎日使っても30年以上もち、家庭なら生涯使える勅使川原さんのおろし金は、それ以上の値打ちが実感できるはず。(『食べもの通信』2017年6月号より一部抜粋)
 
お問い合わせ
江戸幸(えどこう)
TEL&FAX 03-3602-1418
東京都葛飾区小菅1-28-8
(ご注文はなるべくFAXでお願いします)

2017年4月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑨

和の趣を伝える小さな一品 雨城楊枝

「ザク(一般的な使い捨て楊枝)」15本入り520円、「末広」6本入り1050円など
細い楊枝を芸術的に加工
香木の匂いも爽やかに漂い

 雨城楊枝の材料となる「黒文字」は、クスノキ科の香木。現在では白樺が多く使われますが、森光慶さん(二代目、66歳)はいまでも、近くの山に登って自ら良質な黒文字の枝を採取しています。
 雨城楊枝の特徴は、黒文字の皮や樹肉の白さを生かして、さまざまな細工を施すこと。閉じた扇のような形の「末広」、舟をこぐ道具に似た「櫂」、飛翔する鶴を横から見たような「鶴」など、25種類ほどの楊枝があります。
 取材中にも、森さんは小刀をスースーッと滑らせ、黒文字の枝から独特の形状をした雨城楊枝を次々と作っていきます。
「手だけに力を入れるのでなく、体で押すような気持ちで全身を使って削る。最後の仕上げは、細心の注意で小刀を動かします」
 一番難しいという「のし」は、手元の先端がのし袋の水引のように結んであるもの。紙のように薄く削られた枝は、熟練の技のたまものです。
 黒い樹皮と白い樹肉のコントラストが鮮やかで、遊び心と品格ある形状の雨城楊枝。黒文字の芳香も爽やかで、お祝いや晴れの席など、改まった機会には手にしたい、和の趣を伝える小さな一品です。(『食べもの通信』2017年4月号より一部抜粋)
 
お問い合わせ
090-5407-6999

2017年1月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑧

和せいろ おふくろセイロ 約4合用鍋付き 温野菜にも 

和せいろ おふくろセイロ 約4合用 温野菜にも 鍋付き 
和せいろ おふくろセイロ 約4合用鍋付き 6000円(税別)。サイズはほかにも取り揃えています。 
栄養やうま味を閉じ込めると人気
冷や飯も炊き立てのように
 職人が丹精を込めて作るせいろは、料理の仕上がりの良さはもちろん、30年、40年と長く使えるのも魅力です。
​ 湯を沸かした鍋に載せ、中に入れた食材を熱い蒸気で蒸すと、木が余分な蒸気を吸って料理が水分過多にならず、ふっくらと仕上がります。
 埼玉県川越市で98年間、せいろやふるいなどのいわゆる「曲げもの」を作り続ける麻彦(あさひこ)商店三代目・矢島清さん(69歳)。「私は冷や飯を温めるのも、せいろです。蒸し布など使わず、ご飯を直に入れます。電子レンジや炊飯器で温めるのとは違い、炊き立てのようにつやつやして、おいしくなりますよ」と言います。
 最近はせいろを使った野菜や魚、肉の蒸し料理も、栄養やうま味が逃げず、骨が身からはがれやすい、余分な脂が落ちてヘルシーと人気です。『食べもの通信』2017年1月号より一部抜粋)
 
◎問い合わせは麻彦商店(水曜定休)
☎049-222-0651 ファクス049-226-5301
埼玉県川越市連雀町9ー2
*店頭での直接販売のほか、配送も。ただし、ネット販売はしていません。
★1升用、2升2合用、お釜で使うせいろなどもあります。細かいご要望もお気軽にご相談ください。

2016年11月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具⑦

大 3240円(写真は一部。すべて税込み)
紀州産棕櫚たわし 小 2916円
細め 2700円
棒 2700円
麦茶ポット用竹柄 3780円
しゅろでほうきのような形状のたわし(長さ11㎝)を作る髙田尚紀さん

貴重な純国産棕櫚(しゅろ)たわし

特別な手入れは不要

何でも洗えるのがいいところ
髙田耕造商店 和歌山県海南市
 
 現在、しゅろでできたたわしの多くが中国産で、国産品はとても貴重です。日本で唯一、高い品質を誇る紀州産のしゅろを使った髙田耕造商店(和歌山県海南市)のたわしは、無農薬・無消毒で高い安全性を誇っています。
 繊維が細くしなやかで、ずっと触っていたいほどの心地良さ。力を入れなくても、汚れがよく落ちると評判です。野菜の泥落としのほか、ガラスやほうろう、ステンレス、フッ素加工の鍋も傷つけずに洗えるうえに、ナイロン製のたわしに比べて耐熱性もあり、熱い鍋にも安心して使えます。

特別な手入れは不要。ゴミが挟まったら流水で洗い流し、熱湯消毒も可能です。「何でも洗えるのが、しゅろたわしの良いところです」

 

お問い合わせは髙田耕造商店

和歌山県海南市椋木97-2

073-487-1264 

ttp://takada1948.jp

オーダーメードも可。修理も承ります。材料の取り換えが必要ない場合は無料です。

 
 
 

2016年9月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具❻

原材料の木材も塗料の漆も 天然もの 兵左衛門 東京支店

若狭塗り、けずり箸、小紋彫り、和紙巻など多様な形状があります。一膳800円+税~

 「箸は食べもの」と宣言する「兵左衛門」ブランド。木を削り、形を整えて、仕上げに漆を塗ることで強度をもたせる「塗箸」が主流です。

「箸先は噛んだり削れて、体に入ってしまうこともあります。国の安全基準では、合成化学塗料に漆1滴混ぜたものでも『漆塗装』と表示できますが、『兵左衛門』の箸は下塗り、中塗り、上塗りすべてに、合成塗料を一切含まない天然の漆を使っています」(細井さん)

漆は防水性や防腐性、防虫性などに優れています。漆アレルギーがある人には、天然の蜜蠟(みつろう)で仕上げた箸も。防水や汚れ防止効果があり、無色透明なため、木地の自然な風合いや柔らかな手触りが楽しめます。

 

兵左衛門 東京支店

東京都渋谷区広尾5-3-13

03-5783-2184 FAX03-5783-2284

◎折れたり、色落ちしたさいは修理も受付けます。また、一本から購入が可能です。また、持ち手はウレタン系の化学塗料を使った製品もあります。

 
 

2016年7月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具❺

下町からはじまった伝統工芸 江戸切子

グラスは左から2万5000円、2万8000円、3万円(税別)
 江戸切子に使うガラスは、灼熱(しゃくねつ)の状態で成形したものをベルトコンベアに乗せ、1晩かけてじっくりと冷ましたクリスタルガラス。「沈みがきいている」(江戸切子職人・川辺勝久さん、73歳)と表現され、普通のガラスより重く強度もあり、氷が当たるカランカランという響きやガラス同士がぶつかり合うときの音に、澄んだ清涼感を漂わせます。
 切子職人は、工業用ダイヤモンドを塗り付けたホイールを駆使して、ガラスの表面に縦横斜めの切り込みを入れて模様を描きます。
 縦横に細かく切り込みが入っているものほど作るのが大変そうだが、本当に難しいのは、グラスの胴まわりを1周するリング状の模様を入れること。「始まりと終わりがきっちり合わないといけない。リングを数ミリ間隔で2本以上入れるデザインは、同じ間隔を保ったまま1周させるのがすごく大変なんですよ」
 
◎お問い合わせは川辺硝子加工所
☎/FAX03-3471-6116

2016年5月号 隔月連載 伝統の技キラリ!和食器具❹

職人が極めた技の結晶 巻きす

巻きす2500円~、だて巻き用3000円~、ランチョンマット3500円~、コースター500円(税別)
 130年余続く工房(すだれ屋、東京・浅草)で、伝統の技と繊細な手仕事による巻きす作りを続ける5代目・田中耕太朗さん(52歳)は、国産の天然竹を使用しています。
 「一番気を遣うのは素材選びです」。成長が止まる冬に切り出した、北限の硬く締まった竹を厳選しています。
 竹は皮目が滑らかで平ら、水に強く伸び縮みせず、加工しやすうえに、防腐、消臭、殺菌作用もあります。安全性に配慮し、塗装や防かび、防虫などの処理は施しません。素材の特性と丁寧な製法により、丈夫で長持ちします。
 仕上がりの長さに切った竹は、もみぬかや塩などで洗い、なたや小刀でひご(竹を細く割って削ったもの)に成型した後、乾かします。田中さんに、一つの仕事に手間をかける理由を尋ねると、「ほかの人ができない仕事で、お客さんの細かな要望に応えるのが江戸職人の粋。手を抜いては作れません」。
 粋にこだわる職人が極めた技の結晶ともいうべき巻きすです。
 
お問い合わせは株式会社 田中製簾所
☎03-3873-4653 ファックス03-3348-0910
サイズやデザインなど、用途に合わせてご相談ください。
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