農業体験44

2018-04-17
ホウレンソウの花粉が飛ぶときれいです
ブロッコリーの花。ミツバチに大人気でした
ノビルの皮をむくS藤さん。細かい作業です
ボーダーコリーのふうちゃん。足は速いが臆病です
ウドの卵とじ。おいしかったです 
 曇りときどき晴れ。雨が降らないので土がカラカラで、S藤さんも山さんも「夏野菜の種がまけない」と嘆きます。畑はいま、コマツナやホウレンソウ、大根、ブロッコリーなど冬野菜の花が爛漫です。ホウレンソウの花にちょんと触ると、ふわーっと白い花粉が飛び散り、アニメ映画「風の谷のナウシカ」のワンシーンのようです。ブロッコリーの花はミツバチに大人気。せっせこせっせこと蜜を集めるハチたちの羽音がにぎやかです。
 この時期、畑で収穫できるのはウド、ニラ、アスパラ、フキです。S藤さんの上のお姉さん(S藤さんには4人のお姉さんがいます)といっしょにフキを収穫。お姉さんは「フキを持っていっちゃう人がいるのよ。取られる前に採らないと」と言います。私の家系は代々、泥棒には「きっと困っていたんだねぇ」とテキトーに大らかです。が、手間暇と時間をかけて育てた野菜がやっと食べ頃というときに盗まれるというのは、農家はやりきれないですね。せめて、手持ちのお金を置いていくか、お礼の手紙を書くか、農作業を手伝うか…うーむ。
 S藤さんが出かけついでに河原でノビルを採ってきてくれました。球根表面の皮を除いてさっとゆでたら、酢みそあえにします。これもこの時期限定の味覚です。S藤さんといっしょに皮をむいていると、強風音にビビりハウス内をうろつくボーダーコリーのふうちゃんが時折、覗きにきます。ああ、犬飼いたい…。
 午後はアガパンサス(紫君子蘭)の苗の雑草取りをしました。ピンセットを使ってシュポッシュポッと抜く、無心になり、時を忘れます。そして、S藤さんが揚げてくれた絶品のウドとアスパラの天ぷらをつまみながら、労働後の一杯。クラシック音楽が流れ、至福の時…に、来ハウス者が。I田さんとそのお友だちです。「ま、ま、座って」「ノンアルビールあるよ」「ウドの卵とじ、おいしいよ」「ほら、この天ぷら食べてみて」。大歓迎して天ぷらをすすめると「あべさんが揚げたの?」って。違います…ぅ。ぐぅ。
 これらの天ぷら、フキ、ウド、アスパラ、ニラ、カンパチのカマ、葉三つ葉、産み立て鶏卵、たけのこご飯にタケノコ、マーマレード、たくさん持たせてもらい、幸せの重みにヨラヨラの帰途につきました。(えつ)

「伝統の技キラリ! 和食器具」の取材に行ってきました

2018-04-12
大きな富士の山が眼前に。
河口湖畔。子どもたちがピクニックをしていました
 「富士北麓の贈り物」といわれるスズ竹だけで編まれたザル作りを取材しに、富士河口湖町勝山を訪ねました。雄大な富士に抱かれた同地区。10分ほど道を下ると、青空を映した水面がキラキラと輝く河口湖が姿を現しました。
 ああ、気持ちいい。おいしい空気を腹いっぱいに吸い込み、心がぐんぐん満たされます。その勢いで、いい取材になりました。
 400年前から続く勝山地区の伝統工芸品・スズ竹ザルの魅力は、『食べもの通信』5月号で♪(えつ)

農業体験43

2018-04-12
畑もピンクに染まっています
畑で見るアスパラガスはどっしりとした存在感を放っています
ホウレンソウの花です。かわいいですね
今年初ウドです。むかずに食べられるのは農家の特権ですね
ネギボウズです。食べられるって知っていますか? 
 花吹雪。桜の花びらが舞い散り、畑をピンク色に染めています。
  農業体験Vol.43はウドやアスパラガス、ネギボウズなど、春の味覚を楽しむ宴です。S藤さんが、朝採りしてくれていました。
   収穫したてのウドはやわらかく、酢みそにつけてそのまま食べると独特の味わいと香り、シャキシャキした食感がたまりません。大地で存在感を放つアスパラは、ムーミンシリーズに出てくるニョロニョロみたい。採りたてをさっとゆでてそのまま食べると、ジューシーで甘味が感じられます。軽くゆでたネギボウズも酢みそあえに。サックサックした食感で、ネギ本体とひと味もふた味も違います。
  これらの野菜はS藤さんが、お得意の天ぷらにもしてくれました。S藤さんの奥さんが作ってくれた芋がらの混ぜご飯も、やさしい酸味が効いておいしーい。そして、そしてT橋三郎さんの奥様お手製、絶品もつ煮! キャー!! 会いたかったよーぉ。
 配膳を手伝ってくれつつしんちゃんが、T橋三郎さんはハイセイコーに乗っていたジョッキーだよ、話している相手はK島孝春さんってこっちもすごくて、この2人がここで食事しながら談笑しているなんて、シンジラレナイ! と興奮気味です。ハイセイコーは聞いたことがあります。いろいろ説明してくれましたが、疎くてすみません。でもでも、ハウスに飾られた写真、馬の上で腰を浮かせ、背中をググっと丸めて疾走するしんちゃんはカッコいいですよ~。 
 食べ過ぎて幸せいっぱい、クラクラしているところに「桜見に行こう」と誘ってもらい、4人で用水路沿いの桜並木の下をプラプラ。酔っぱらわなくても開放的なT橋さんの奥様。お酒が入っていい気分で、花見客と絡み合っているのがおもしろすぎで、すてきでした。(えつ)

農業体験42

2018-03-26
桜の淡いピンクは心を刺激します
アブラナ科はみんな花が似ています
こちらも直接心を刺激する色合いです
種まきは割りばしの先を濡らして、水の表面張力を利用します
 S藤さんのハウスに向かう電車のなか、隣に座っていたおじさんが、うっかり爆睡していた私のひざを叩いて「降りなきゃっ」と言った。「ん?」。寝ぼけた状態でホームの表示を見ると目的地! 慌てて下車したのだけど、おじさん、なんで私の降りる駅がわかったの?
 さて、ハウスの隣にある畑は桜が満開です。出荷用の桜だそう。ソメイヨシノとは違い、空にまっすぐ伸びる枝が壮快ですね。
 「昼ごはんをおじやにするからコマツナとってきて」
 S藤さんからの指令を受けて収穫に。畑は復活したコマツナが育ち、花が咲き始めていました。コマツナはアブラナ科なので、つぼみや花は菜の花とそっくりです。紅大根はみずみずしくて、食べるとうま味が口中に広がります。生で食べるのもおいしいし、甘酢漬けにすると全体が桜色に染まってきれいです。
 S藤さんのお姉さんが、ブロッコリーやカブもおいしそうなものを選んでとってくれます。長年の経験で培われた目利きに絶大な信頼を寄せていますが、どんどんとってくれるので持ち帰えられる限度を超えるのでは…と内心ハラハラ。
 午後は育苗連結ポットに種まきをしました。「甘とう美人」は佐賀県武雄市で生産されるトウガラシだそう。辛くないのが特徴で、焼く、炒める、煮る、揚げるなど、どんな調理法も合う夏の万能選手です。辛いトウガラシとレタスもまきました。ハウスのなかに作った小さなハウスで温度を上げて育てます。
 先週、高Hさんからもらった大きなオーディオラックを前にして、組み立てたくてうずうずするF戸さん。「駅まで車で送るから」という甘い言葉に誘惑されて、手伝いました。が、これがなかなかの重労働。あげく、足の親指にラックを落とし、「ぐぎゃっ」と悲鳴。お役に立たない私ですみません…。
 あ、今回もらった野菜のなかでも初物のアスパラガスは、甘味があってとっても美味でした。とぅるんとぅんるんな長ネギはもうそろそろ終わりだそう。春は悲しいお別れの季節です。(えつ)

農業体験41

2018-03-12
にごり水から解放されたメダカ
フキノトウの天ぷら。ほんのり香る苦味が春を感じさせます
アルミ箔を巻いて蒸し焼きに。
紅白の梅が満開です
鶏小屋の前はサクラが咲いています  
ちぢみホウレンソウかな?
 「暖かくなる」との天気予報に反して、冬の風が頬や耳をヒューと冷やします。
 久しぶりに種まきをしました。レタスです。小さなポリポットに一粒ずつ植えました。ことしもオクラと枝豆、植えたいなぁ。
 ハウスの入り口付近に大きなかめがいくつかあり、溜まったにごり水をS藤さんの2番目のお姉さんが小さなバケツにすくって中を覗き込んでいました。「あ、いたいた」とすばやく網を差し込むと、きれいな水に入れたかめにぽいっ。越冬したメダカの引っ越しです。何日か氷が張ったその下で、生き抜いていたのです。カラフルな石ころが沈む水中で、気持ち良さげに泳ぎ始めました。とても楽しくて、来週は金魚の引っ越しをしようと約束しました。
 さて、きょうはチキンパーティー。T沢先生、T橋さん一家、F戸さん、しんちゃん、さらに元騎手の高Hさん夫妻と建具屋さんがそろって、にぎやかです。
 T橋さんの鶏小屋にいるオス3羽は、50羽ちかくいるメスに突かれ、羽がむしられてしまっています。それで、「つぶして、みんなで食べよう」ということに。前日にS藤さんがさばいてくれたオス2羽。すでに、ハツとレバーはニンニクじょうゆに浸けられ、ムネやモモも解体されていました。ムネは塩を振り、アルミ箔で包んでストーブの上でゆっくり蒸し焼きにします。ネギと一緒に焼いた軟骨は、コリコリとして歯応えがいい。レバーはさっぱりとした味わい、ハツも堪能。鶏小屋のなかで放し飼いにしているためか、脂肪がぜんぜんなく、引き締まって筋肉質な肉は、噛むほどにうま味が口中に広がります。しみじみと、命をいただくってありがたや~。
 T橋さんが私の顔を見てニヤニヤし、「鶏だけにケッコーおいしい」と2回繰り返しました…なに、その超どや顔! そして、1羽残された雄鶏が、桜の木の下の鶏小屋で「コケッコッコー!」と鳴きました。【えつ】

 
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